国家人権委「B型肝炎保菌者の採用拒否は雇用差別」 2022年10月20日 韓国の労災・安全衛生

国家人権委員会/チョン・ギフン記者

B型肝炎ウイルス保菌者という理由で、面接まで合格した求職者の採用を拒否した障害者生活施設が、国家人権委員会からの是正勧告を受け容れるとした。

人権委は「該当施設が、再発防止策を準備するために人事委員会を開催し、人事委員と職員に差別防止教育を施行するなど、今後は病歴を理由に採用を拒否するようなことが起こらないようにすると返信した」と明らかにした。

人権委は、5月に該当施設に、同一・類似した差別行為が再発しないように、対策を作ることを勧告していた。

人権委によると、陳情人は昨年10月に該当施設の生活指導員の採用に志願し、書類審査や面接に合格した。採用時の健康診断の結果、B型肝炎保菌者と診断され、「肝数値の上昇による精密検査の結果、非活動性で薬物治療が必要であり、周期的な検査を要望」という医師の意見があった。

陳情人は該当施設から「B型肝炎ウイルス保菌者なので採用が難しく、今後、他の社会福祉施設への就職も難しいだろう」と言われた。

人権委の判断は違った。人権委は「B型肝炎ウイルスの保有だけでは日常生活で伝染せず、活動性の有無によって伝染性に差がある」とし、「これを考慮しないまま、単純にB型肝炎ウイルスを保有しているという理由で採用を拒否したことは、合理的な理由なく、病歴を理由に雇用の領域で差別行為をしたことに該当する」と判断した。

同時に「本陳情事件の他にも、B型肝炎ウイルスに対する誤解と偏見から始まった類似の陳情が受け付けられている」とし、「このような差別慣行を改善するために、本件を含む類似の陳情と勧告事例を公開する必要があると判断し、関連の内容を公表する」と明らかにした。

2022年10月20日 毎日労働ニュース ヨン・ユンジョン記者

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