夜勤は2群発がん物質なのに、事業場の1/3が特殊健康診断を実施せず 2021年11月24日 韓国の労災・安全衛生

夜間労働をする事業場の3分の1は、労働者健康権保護のための特殊健康診断をしていないと調査された。これらの事業場労働者の10人に1人は、このような健康診断をしなければならないという事実も知らなかった。

雇用労働部は『夜間勤労事業場対象勤労監督・実態調査結果』を24日に発表した。今回の勤労監督は、コロナ19で業務量が増加した流通業と物流業、常時的に夜間勤労をする製造業など、三業種51の事業場を対象にした。

調査の結果、51ヶ所の内17ヶ所で、一部の労働者に対して特殊健康診断を実施していなかった。特に、物流センターを運営する流通業と物流業で、日雇い労働者に対する特殊健康診断の不実施が多かった。労働部はこれら17ヶ所に、合計5100万ウォンの過怠金を賦課した。

産業安全保健法によれば、6ヶ月間に夜12時から午前5時までの時間を含む連続8時間の作業を月平均4回以上行う場合、または6ヶ月間に午後10時から翌日午前6時の間の作業を月平均60時間以上行う場合、特殊健康診断を実施しなければならない。

労働部は監督対象51ヶ所で実際の夜間労働をする労働者、8058人を対象に夜間勤労実態に関するモバイル・アンケート調査も行った。調査の結果、一日平均の夜勤時間が6時間以上~8時間未満という応答が38.8%で最も多く、8時間以上が38.5%、4時間以上~6時間未満が11.5%、4時間未満が11.1%だった。

夜間労働をする理由(重複応答)は、『経済的理由』が55.8%、『会社の勤務体系』が53%だった。夜間労働が多い事業場で働いているが、特殊健康診断をしなければならないという事実を認知していない労働者も、9.6%に達した。

夜勤は労働者の健康悪化に影響を及ぼす要因で、2007年に世界保健機構の国際がん研究所は、夜勤を2群発がん物質に指定している。

2021年11月24日 京郷新聞 コ・フィジン記者

https://www.khan.co.kr/national/labor/article/202111242113035