核心が全て抜けた重大災害企業処罰法施行令。早くも企業に免罪符を与えたか 2021年8月17日 韓国の労災・安全衛生
重大災害企業処罰法制定のために断食まで行った『国会断食団』が、政府発表の施行令案に「早くも経営責任者に免罪符を与えるために、処罰法を無力化しようとするのか」と、強く批判した。
『国会断食団』が17日に国会で記者会見を行い「完全な施行令が制定され、中途半端な処罰法は改正されるべきだと批判した。記者会見は重大災害企業処罰法制定運動本部と正義党が主催した。
断食団は「国会を再び訪ねた私たちの心は余りにも惨めだ。」「30日を越える断食座り込みを行った私たちの願いは『企業の貪欲による労働者・市民の死が、これ以上繰り返されてはならない』のただ一つだった。しかし文在寅政府は経営責任者に免罪符を与える施行令を発表し、事業主団体は施行令を無力化することだけに没頭している」と嘆いた。
これらは政府発表の施行令は、制定本部が要求してきた核心の対策である『適正人員と予算確保義務』を除外し、経営責任者に免罪符を与えていると指摘した。「このようになれば、二人一組作業は義務化されずに無視され、第二、第三の九宜駅のキム君、金鎔均(キム・ヨンギュン)が発生し、毎年520人以上が死んでいる過労死も処罰できない」と主張した。
また、施行令は法違反の点検を委託する安全管理に外注化を許容したとして、一ヶ月に一、二度来る代行機関の点検だけを避けたり操作すれば、経営責任者は処罰から免れられることを憂慮した。
これらは、施行令が職業病の基準を急性中毒に限定し、事実上、職業病をキチンと処罰できないとした。処罰法の適用法令に勤労基準法が含まれていないため、産業災害で最も高い比率を占める過労による死亡が処罰の対象から除外されたと指摘した。
記者会見の参加者は、重大災害企業処罰法の制定は『重大災害は個人の過失でなく、企業の組織的犯罪だ』ということを社会的に確認したもので、重大災害企業処罰法の完全な施行は、経営責任者を強く処罰せよという市民の厳重な命令だと強調した。
処罰法制定のために23日間の断食をした正義党のカン・ウンミ委員は、「環境労働委員会の国会議員で、断食団の一員として、政府の施行令制定案を受けて、怒りをこらえられなかった。」「施行令には『安全と保健確保義務』など、もっともらしい言葉が並んでいるが、詳しく見れば、安全管理を外注化して責任回避を可能にさせ、本来必要な適正人員と予算確保は除外されている」とした。
金鎔均財団の金美叔(キム・ミスク)理事長は、(29日間の断食で)「私たちの社会で、無駄になる死を防止しようと真心を尽くして求めたが、政府はそれさえも、初めから遠慮なく壊す積もりをしていたようだ。処罰条項の上限線を高めたとしても、(同時に)処罰の下限船を低くして、今までのように企業殺人を犯しても軽い処罰ができるようにした。政府は産災を防ぐどころか、同調するのか」と一喝した。
民主労総のイ・テイ副委員長(21日間断食)は、「法が通過する過程で、小さな事業場は適用を除外され、公務員と発注者は責任から免れて、早くも半分になったのに、政府は再び処罰法を傷つけている」と批判した。代行運転労組のキム・ジュファン委員長(33日間断食)は、「処罰法は非正規労働者のくやしい死を防ごうという支持によって創られたのに、そのインクが乾く間もなく、元々重要な特殊雇用職、下請け労働者の死を放置する施行令に、怒りを禁じ得ない」と憤慨した。
2021年8月17日 労働と世界 チョ・ヨンジュ記者
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