労働部、産業安全保健庁の前段階として産業安全保健本部を新設 2021年6月29日 韓国の労災・安全衛生
政府が産業災害の予防と監督などを専門に担当する産業安全保健本部を新設する。雇用労働部内の産災を専門に担当する組織を拡大・改編したもので、この組織をベースに産業安全保健庁を設置する方案を推進している。
29日、労働部と行政安全部は職制一部改正令案が閣僚会議で議決されたと明らかにした。議決された案は来月1日から公布・施行される。
産業安全保健本部の設置は、来年1月から施行される「重大災害処罰などに関する法律」(重大災害法)に備えた後続措置で、新設される本部は、産業安全保健の基準と政策の樹立・監督、予防支援の機能を担当する。また、死亡事故が集中する建設現場などの密着管理を担当する組織・人材を拡充し、産災事故の予防を支援する。労働部は「根本的な現場の安全保健管理が行われるように予防支援を強化する一方、過労死など、将来の保健イシューに先制的に備えるための機能を拡充する」と説明した。
産業安全保健本部のスタートは、産業安全保健庁設置の事前作業でもある。政府は拡大・改編された本部を中心に、独立した外庁の形態の産業安全保健庁の設置を進めている。労働部は2月の国会・産災聴聞会で、2023年1月に産業安全保健庁を独立スタートすることを目標にしていると明らかにしている。
産業安全保健本部のスタートにより、既存の産災専門担当組織の労災予防補償政策局(1局5課47人)は、1本部2官9課1チーム82人に、地方官署組織は63課2チーム821人の体制に拡大・改編される。本部には安全保健監督企画課、労災予防支援課、建設労災予防政策課、重大産業災害監督課、職業健康増進チームなどの4課と1チームが新設され、35人が増員される。地方官署には、建設業安全管理強化のための建設産災指導課など17課が新設され、企業の安全保健体系の構築と予防的な現場の指導・監督の拡大に現場の人材106人が追加して投入される。
労働部は「産災事故予防のために事業場が自ら安全保健体系を備えられるように労災予防支援事業を拡大する一方、事業場に対する監督・捜査を強化するなど、全方向的な活動を推進する予定」とし、「産業安全監督官の力量向上のための産業安全保健法令と捜査・監督に関する教育の強化と、専門担当者の補充などで、産業安全保健の専門性も強化していく計画」と明らかにした。
2021年6月29日 ハンギョレ新聞 パク・ジュンヨン記者