今年最悪の殺人企業は「利川火災惨事」のハンエクスプレス 2021年4月28日 韓国の労災・安全衛生
労働健康連帯と民主労総、毎日労働ニュースなどで構成された『産業災害死亡対策準備共同キャンペーン団』が、『2021年最悪の殺人企業』に流通・物流企業のハンエクスプレスを選定した。ハンエクスプレスは、昨年労働者38人が火災惨事で死亡した利川物流倉庫の発注者だ。
キャンペーン団は、雇用労働部がカン・ウンミ議員室に提出した前年度重大災害発生報告の資料に基づいて、毎年『最悪の殺人企業』を選定する。死亡者を単純に羅列した労働部の資料を補完して、死亡した下請け業者の職員とその下請け業者に発注した企業を連結する方式で、企業に関連した死亡者数を集計する。
キャンペーン団が選定した『2021最悪の殺人企業』には、ハンエクスプレスが挙げられた。昨年、利川火災惨事によって社内下請けの職員38人が死亡した。施工者は『コンウ』だが、キャンペーン団は、工事を発注した企業のハンエクスプレスの責任がより大きいと見た。キャンペーン団は「ハンエクスプレスが、無理に工事期間を短縮させようと、爆発の危険がある作業を同時にするように強制し、結露を防ぐという理由で、緊急な状況に現場から脱出できる避難路も塞いで、大型の惨事をもたらした」と指摘した。
この他に、オトゥギ物流サービスとポスコ(各5人)、GS・創成・現代建設と現代重工業(各4人)、SK・斗山・大宇建設と錦湖産業、オレンジエンジニアリング、現代エレベーター(各3人)が、最悪の殺人企業の名簿に挙げられた。死亡者のほとんどは下請け業者の職員だった。
キャンペーン団が反復的な産業災害死亡の原因を明らかにするために授ける『特別賞』は、クパンが受けた。キャンペーン団は「クパンが巨大企業に成長していく過程で、去年だけで4人の労働者が過労で亡くなった。」「昨年だけで239件の産業災害申請があり、119救急車が77回も出動しなければならない程、労働者が負傷し、病気に罹って亡くなった。クパン物流センターでは、労働者同士が、防疫が不備な現場で足りない防寒服を着廻しして働き、家族を含む152人がコロナ19に集団感染したこともあった」と指摘した。
2021年4月28日 ハンギョレ新聞 シン・ダウン記者