マスクをして酷暑期を送る労働者たち:2020年は観測史上もっとも暑い夏か/韓国・公共輸送労働組合が記者会見で対策を要求 2020年6月4日
公共輸送労組が記者会見を行って「近付く酷暑期に、労働者を保護する対策を樹立せよ」と要求した。
今年の夏は平年より蒸し暑いという予測だ。猛暑研究センターの『2020年夏の猛暑展望』によれば、東アジア地域で平年より気温が高い確率は50%以上だ。アメリカ国立海洋大気庁も、2020年が観測史上最も暑い年になる可能性が74.7%と発表した。
この日の記者会見で労働者は「最も暑いと予想される酷暑期に、マスクを使って仕事をするのは現実的に不可能だ」と話した。
集配労働者は酸素不足を心配した。釜山・蔚山・慶南圏域労働者健康権対策委員会の調査報告書によれば、集配労働者の作業時の平均心拍数は分当り105回で、一般男性の60~80回との差が大きい。建設機械製造(92回)、重工業(102回)、鋳物作業(94回)の労働者より高い。飛沫を遮断できるKF80・KF94マ スクは酸素透過率が低く、息をするのも難しい。集配労組委員長は「夏にマスクをして働くのは不可能」と話した。
調理室の労働者も暑さを心配した。コロナ19で登校・始業が延期された学校は、授業日数を満たすために休みを減らすものと見られる。公共輸送労組教育公務職本部・副本部長は「今の状況だと、最も暑い夏に、調理室の労働者は息をするのも苦しいマスクを使って働かなければならないと話した。学校給食従事者を調査した結果、88.6%が業務中に熱気で頭痛・めまい・嘔吐・倒れるという経験をしていた。猛暑対策は、ない(58.2%)か、水を飲む(26.9%)程度だった。
労組は「マスクを着用して働ける条件は、1人当りの作業量を減らすこと」とし、「政府が1人当りの作業量を縮小するように事業主に強制するべきだ」と要求した。
2020年6月4日 毎日労働ニュース イム・セウン記者