23人死亡したが労災申請は3件だけ・・・クパン「安全最上位」広報悪用/韓国の労災・安全衛生2025年12月29日

クパンで最近4年間に23人が心筋梗塞などで突然死したが、勤労福祉公団に労災を申請した人は3人だけであることが判った。クパンが遺族を相手に合意を誘導したり、労災が認められても取り消し訴訟をするなど、労災の責任を回避しようとする雰囲気が影響を与えたと考えられる。

29日、雇用労働部がクパン連席聴聞会(30~31日)を前に国会に提出した『重大災害処罰法捜査現況』資料によれば、法が施行された2022年1月から今年11月までに、クパンとクパン・ロジスティクス・サービス(CLS)、クパン・フルフィルメント・サービス(CFS)等の三ヶ所で働いて亡くなった物流センターの労働者、宅配運転手は合わせて23人と集計された。

宅配運送車両の貨物室に座って、しばらく休んで倒れ(2023年8月)、心臓の痛みを訴えて病院で治療中に死亡(昨年7月)したり、自宅でトイレに行く途中に倒れる(今年10月)など、ほとんどが突然死亡した、脳心血管系疾患が疑われる事件だ。

だが、これらの死が過労死など、業務との関連があるかを明らかにする労災申請は3件に止まった。勤労福祉公団が「共に民主党」のアン・ホヨン議員に提出した「クパン遺族給与申請・承認」状況によれば、2022年から今年10月まで、脳心血管系疾患で労災を申請したケースは2023年(1件)、昨年(1件)、今年(1件)迄に3件で、業務上疾病の認定は0件だった。統計では抜け落ちたが、2021年4月にクパン物流センターで夜間労働をして心筋梗塞で亡くなったチェ・ソンラクさんが、この期間に唯一労災と認められた事例だ。チェ・ソンラクさんは、最初は労災として承認されなかったが、公団に再審査を請求し、2023年11月に認められた。公団は最初の疾病判定委員会の判定結果だけを基準に、労災統計を出している。

クパンは過少集計された統計を利用して、対外的に『安全企業』と広報している。クパンの親会社であるアメリカ法人のクパンアイエヌシー(Inc)は、3月にアメリカ証券取引委員会(SEC)に提出した『2024年事業報告書』で、クパンが「職員の安全に関しては韓国と全世界の物流業界を合わせて最上位の水準」と宣伝した。

アン・ホヨン議員は「クパンは、遺族との合意や、労災取り消し訴訟などで労災の規模を縮小しようとする代わりに、安全な仕事場を作るために努力すべきだ」と話した。

2025年12月29日 ハンギョレ新聞 ナム・ジヒョン記者

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/1237092.html