『全国から労働安全保健活動を自慢!』民主労総の労働安全保健活動家が一堂に/韓国の労災・安全衛生2024年11月18日
労働安全保健闘争を展開する民主労総内外の活動家と幹部が集まって、各級単位の労働安全保健活動を共有し、安全で健康な職場を作るための決意を再確認した。
2024年の民主労総全国労働安全保健活動家大会が14日から一泊二日で、弘益大国際研修院で行われた。民主労総加盟の傘下組織の各級単位の労働安全保健幹部と、労働安全団体の活動家たちが参加した。一泊二日の間、参加者たちは労働安全保健をテーマに互いに交流し、大小の闘いの争点と課題について議論した。
民主労総のイ・ミソン労働安全保健委員長の開会の言葉で始まった大会は、2024年下半期と来年度の労働安全保健闘争の情勢をテーマに、チェ・ミョンソン労働安全保健室長の総括講義に繋がった。
最近変わった保健安全制度と重大災害処罰法の現況、尹錫悦政府の改悪推進の動向を指摘した後、来年、民主労総は産安法と労災保険改正闘争を行うことを講義した。チェ・ミョンソン室長は特に、「今年はアリセル惨事で危険労働の素顔を見ることになった一年だった。アリセル惨事の闘いを勝利に導こう」と話した。
今回の活動家大会の白眉は、民主労総加盟傘下組織の労働安全保健活動の優秀事例の発表だ。各分野別に、単位事業場あるいは業種別に、現場の事例が広範囲に収集された今回の大会では、この一年間に一つの事業場で闘われた短い時期の闘争から、一つの産業構造を指摘して長期間続いている『対政府』闘争まで、様々に議論された。
事業場の主要懸案であり、労働安全保健闘争の核心課題である、△危険性評価、△作業中止権、△重大災害対応、△職業病認定、△精神健康と感情労働に関する事例で闘いの突破地点を共有し、議論することによって、労安闘争を拡大させるためだ。計11件の事例が発表された。
サービス連盟マート労組コストコ支会は、猛暑による閉塞前症を、業務上災害として初めて認められるまでの闘いと、健康権と休息権を保障する団体協約を、四年目に締結したことを共有した。
公共運輸労組ライダーユニオン支部は、大韓民国労災発生一位の分野が、プラットフォーム産業という点を指摘し、プラットフォーム企業に対する危険性評価、事業安全管理費の負担と、アルゴリズムに対する規制などを闘争課題として闘っている現況を説明した。
民主一般連盟の平澤安城地域労組のトゥドラムフード支会は、現場の労働者が直接参加した産業安全保健委員会の筋骨格系有害要因の調査と改善作業が、作業環境をどのように安全に変えたかを共有した。労働者の立場で進められた調査と設備が、どれほど現場を変えることができるかを実証した事例だ。
サービス連盟全国学校非正規職労働組合は、労働組合の活動を通じて学校給食労働者の『集団的な肺ガン』を発掘し、これを労災として公論化できた過程を発表した。長時間・高強度労働だけでなく、劣悪な(換気)施設による労災を問題視し、闘いで勝ち取った成果と今後の課題を話した。
公共運輸労組大韓航空職員連帯支部は、大韓航空の小規模な子会社の労働者が、休憩施設と冷暖房なしに二年間放棄された整備本部(仁川エンジンテストセル)での作業を拒否し、不利益を受けたりもしたが、結局は休憩室と冷暖房設備を勝ち取った改善闘争の話を共有した。
建設産業連盟建設労組はDLE&Cの重大災害の被害者の故カン・ボギョン建設日雇い下請け労働者を中心とした、建設労組と市民対策委員会の活動事例を挙げた。労組と対策委、遺族が、重大災害発生当時が不当な危険作業であったことを明らかにし、謝罪と補償の合意を達成した事例だ。
化繊食品労組のパリバゲット支会は、複数労組の事業場で、少数民主労組の活動をした途端、これによる職場内いじめが発生したことを説明し、闘いと活動の結果、精神健康労災の承認を受けることになった事例を発表した。また、製パン技師の特性上、加盟店主の性暴力、セクハラに遭うケースがあると伝え、社内闘争と法改正闘争を通して課題があることを強調した。
サービス連盟デパート免税店販売サービス労組は、デパートと免税店販売サービス労働者が『高強度感情労働』によって身体の疾患と精神の疾患を経験しているということを実態調査で明らかにし、これを労災として公論化し、結局、2024年に産別集団交渉を成功させた過程までの経過を説明した。
公共運輸労組医療連帯本部慶北大学病院分会からは、二回にわたって発表があった。病院での感情労働の類型を分析し、これを賃金団体協約に『感情労働改善事項』として追加して勝ち取ったことと、病院内の危険評価改善のために、各級単位分会の労働安全活動が行われていることを発表した。
最後に、サービス連盟全国宅配労働組合から、宅配労組の重大災害(過労死)対応事例が発表された。労組を作っても、元請けが交渉を拒否できる状況で、集団過労死が続く状況を放置できなかった労組は、団結した闘いで社会的な争点を作り出したということだ。その後、過労死を防ぐための社会的対話と合意を達成した成果と限界を説明した。
労働安全保健活動の模範事例発表が終わり、続いて最優秀賞の事例が発表された。活動家たちの投票を集計して、最多得票を獲得した事例に与えられる最優秀賞を授与されたのはサービス連盟デパート免税店販売サービス労組(感情労働対応闘争)だった。
デパート免税店販売サービス労組のイ・ソヨン事務局長は「ここで錚々たる労安活動家の同志から、最高のフィードバックを受けたようで誇らしい。様々な事例から多くの理解とアイデアを得ていく、労働者を生かす民主労総の一部だということに自負心を感じる」と受賞の感想を話した。
民主労総のヤン・ギョンス委員長は「それぞれ異なる事業場の活動の共有が、新しい工夫と活力に繋がり、役に立つことを願う。」「労働安全保健活動が決して簡単ではないことは理解している。難しい分野であるだけに、私たちの労働運動、民主労総の活動も、より積極的に変化しなければならないと考える。委員長としても、多くの関心を持って活動する」現場に戻っても、多くの役割を果たしてくれることをお願いする」と話した。
二日目の午前に行われた講義のテーマは『気候危機と労働運動の対応』だった。気候活動家のソン・ジヒョンさんは、気候危機に対する正義の転換、正義の対応がなければならないということを講義した。生産に対する民主的、生態的な観点からコントロールがなければならないとし、気候危機が労働安全と核心的に直結するということを強調した。
パネル討論が続いた。建設産業連盟、公共運輸労組、サービス連盟、化学繊維食品労組が、組織別の対応闘争事例を紹介した。民主労総のチェ・ミョンソン労働安全保健室長は、気候危機での労働者の健康権の法制度改正の流れを簡単に指摘した。
激しい困難と討論で満たされた一泊二日の活動が終わると、労働安全保健活動家たちは新しい苦悩と議論の成果を抱いてそれぞれの現場に戻った。安全で健康な職場に向けた活動家たちの闘いは続くことになる。
2024年11月18日 「労働と世界」 チョ・ヨンジュ記者
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