EPA第1部クリソタイルアスベスト規則Q&A/ ADAO, FAQ On EPA Part 1 Chrysotile Asbestos Rule
質問に対する回答が下記にない場合、アスベストについてより深く掘り下げたい場合、歴史的な議会における証言、発表、集中的な調査から作成され、議員、メディア、一般市民向けに最新のデータと統計を提供している、「2023年版アスベスト包括報告書:アスベストの輸入、使用、人の健康に対する影響、現在の規制と政策の分析」をご覧いただきたい[https://www.asbestosdiseaseawareness.org/wp-content/uploads/2023/09/2023-Reinstein-Asbestos-Report-New.pdf]。
目次
Q: これはアスベストの禁止か?
いいえ、これは1種類のアスベスト-クリソタイル-を6つの使用条件において規制する規則である。
Q: これはアスベストの使用の禁止か?
この規則は、クリソタイルアスベストの使用を禁止するもので、業種や使用条件によって異なる移行期間が設けられている。
Q: この規則はどのような使用条件に適用されるか?
EPAは、塩素アルカリ隔膜、シートガスケット、ブレーキブロック、中古自動車用ブレーキ/ライニング、その他の自動車用摩擦製品、その他のガスケットを扱う労働者にクリソタイルアスベストによる不合理なリスクがあることを見出した。その他の使用条件や、この規則の対象外である他の5種類のアスベスト繊維(アモサイト、クロシドライト、アンソフィライト、アクチノライト、トレモライト)もある。
Q: なぜすべての種類のアスベストが禁止されないのか?
EPAの規則は、その適用範囲がクリソタイルという単一の種類のアスベスト繊維に限定されている。ADAOは、この規則が導入された当初、これに抗議し、すべてのアスベスト繊維とすべての使用条件を規制の対象として検討するよう繰り返し求めてきた。しかし、それは実現していない。
Q: すべてのアスベスト繊維を禁止するために、ADAOは何をしているか?
ADAOは、すべてのアスベスト繊維及びすべての使用条件を禁止する「アラン・レインステイン・アスベスト禁止法」を可決するよう、引き続き議会に働きかけている。
Q: ADAOはこの規則を支持するか?
私たちの目標は、合衆国におけるアスベストの輸入と使用を廃止し、アスベストが原因となる疾患の苦痛から人々を守ることである。この規則はその目標に近づくものではあるが、その範囲は限定的である。規則は6種類のアスベスト繊維のうちの1種類にしか対処しておらず、6つの用途にしか適用されないため、他の種類のアスベストやこの有毒化学物質の他の用途が今後も合法であり続ける可能性が残されている。私たちはまた、業界や企業間の移行期間の矛盾にも警鐘を鳴らしている。
EPAの措置はきわめて重要な前進であるが-アスベスト禁止を完全に制定するためには法律が必要である。私たちは、アラン・レインステイン・アスベスト禁止法を議会で可決し、この国におけるすべてのアスベストの輸入と使用をきっぱりと廃止する必要がある。
Q: この規則によって主に影響を受ける企業は?
- OxyChem Corp:塩素アルカリ、アスベストの輸入と使用(5工場)
- Olin Corp:塩素アルカリ、アスベストの輸入停止、ノンアスベスト技術への移行(2工場)
- Westlake Corp:塩素アルカリ、アスベスト輸入停止、非アスベスト技術への移行(1工場)
- Chemours:ガスケット、アスベストの輸入と使用
Q: 化粧品に含まれるアスベストに影響はあるか?
いいえ、影響はない。パーソナルケア製品や化粧品を管轄するのは食品医薬品局(FDA)であり、化学物質を管轄するのは環境保護庁(EPA)である。
Q: 現在もアスベストを輸入している企業はどのくらいあるか?
現在もアスベストを輸入しているのは、OxyChem Corp 1社だけ。ルイジアナ州、テキサス州、カンザス州にアスベストを使用する工場が3つ残っている。
https://www.asbestosdiseaseawareness.org/newsroom/blogs/faq-on-epa-part-1-chrysotile-asbestos-rule/
2023年4月号「議会が新たな権限を与えてから数年、EPAはアスベストその他の化学物質の禁止に苦慮」、2022年6月号「EPAがアメリカにおけるアスベスト禁止を提案」「アスベスト曝露から公衆を守るEPAの取り組み」等も参照。
最終規則(89 Fed. Reg. 21970)は3月28日発行:
安全センター情報2024年5月号