【特集 アジア・ネットワーク】9.22-23 源進研究所/緑色病院20周年行事に参加~平野議長が「労働安全衛生センターと診療所の連携」報告
2023年9月22日午後、緑色病院地下講堂で源進労働環境健康研究所20周年日韓セミナー「地域社会と共に行う環境保健活動事例交流」が開催され、以下の発表が行われた。
① キム・ウォン同研究所化学物質センター室長「アジア地域市民社会団体と共に行う環境保健支援事業の事例」
② 平野敏夫・全国労働安全衛生センター連絡会議議長「労働安全衛生センターと診療所の連携」
③ 田村明彦・九州社会医学研究所所長「日本における業務による過労死、精神障害の実態と課題」
源進研究所からは、この間、IPEN(国際POPs根絶ネットワーク)に参加する南アジア、東南アジアの環境団体を中心にパートナーを組んで取り組んでいる、「安全な農業」、「危害のない化粧品」、「水銀監視」、「内分泌かく乱物質の根絶」等のプロジェクトについて紹介された。金融産業公益財団から資金を得ているとのことであった。
日本から、全国安全センターから平野議長のほか、中地重晴副議長(熊本学園大学教授)、遅れて古谷杉郎事務局長も参加。また、働くもののいのちと健康を守る全国センターから清岡弘一副理事長、秋山正臣事務局長、岡村やよい事務局次長、九州社会医学研究所の日高琢二事務局長が参加された。
この日は源進研究所主催の夕食会でもてなされた(古谷事務局長は遅れてここから合流)。
翌23日午前中には、源進研究所内で「有機フッ素化合物(PFOS・PFOA等)」に関する意見交換会がもたれた。韓国側からは、新入職消防士の3年間監視結果が紹介され、日本側から、中地氏がこの間の状況を整理して報告した。
11~13時には、緑色病院地下行動で「緑色病院20周年記念シンポジウム」が開催された。
日本からは全日本民医連関係者が多数参加され、シンポジウムのなかで増田剛会長から「全日本民医連の紹介」が行われた。その後、イム・サンヒョク緑色病院院長からの基調報告と、様々な立場から、主に外部からの緑色病院との関わり、その役割の評価と将来に対する希望が語られた。
日本からの参加者も緑色病院職員食堂で昼食をいただき、15~17時には緑色病院1階ロビーで催された「緑色病院開院20周年記念式典」に参加した。
源進職業病管理財団のヤン・ギルソン理事長の感謝の言葉、「緑色病院を語る」動画と経過報告、イム・サンヒョク院長による記念演説等の後、職員や患者(源進レーヨン二硫化炭素中毒被害者によるハーモニカ演奏)等による大合唱や公演、しめには韓国の民衆歌謡グループ「コッタジ」が登場した。にぎやかななかで未来へのさらなる希望と展望が語られた催しだった。
この日は緑色病院主催の夕食会に日本からの参加者全員も招待された。
源進関係者を含めた韓国の友人との全国安全センターの交流の歴史については、ちょうど10年前の2013年12月号掲載の「韓国の労働安全衛生運動25年と日韓交流」も参照していただきたい。緑色病院20周年記念シンポジウムの司会を務めたパク・ソグン財団理事、記念式典の司会を務めたイ・ジョンフン緑色病院事務総長らとも久々の再会だった。
安全センター情報2023年12月号