【特集 アジア・ネットワーク】オンライン会議「新たな職業的脅威:国際的経験、突破口及び展望」台湾OSHリンク-日本・韓国・欧米の経験に学ぶ
台湾職業安全健康連線(OSHリンク)は、労災・公害被害者の権利のためのアジア・ネットワーク(ANROEV)、アジア・モニター・リソースセンター(AMRC)、ソリダリティー・センターの支援を受けて、「新たな職業的脅威:国際的経験、突破口及び展望」と題したオンライン会議を開催した。
「労働者の身体的または精神的健康を損なう可能性のある職業ハザーズは、身体的ハザーズ、化学的ハザーズ、生物学的ハザーズ、人間工学的ハザーズの主に4種類に大別される。しかし、労働市場の変容と経済のグローバル化に伴い、過重な労働シフト、時間外労働、労働ストレス、不安定雇用、不規則な労働時間、職場暴力、職場いじめなどに起因する「心理社会的職業ハザーズ(PWH)」が、心血管・脳血管疾患(CCVD)、精神疾患、自殺などの原因となっている。このようなPWHは、一般に職場の健康と安全における大きな課題とみなされている。
様々なタイプのPWHsの中で、長時間労働による職場ハザーズは、人々が最初に注目した問題である。労働時間が長い日本では、1980年代から過労死・過労自殺をめぐる紛争が頻発していた。しかし、この現象は韓国、台湾、香港にも拡大している。過重労働に関する報道が増えるにつれ、労働時間やストレスに関連する健康問題、とりわけCCVDに注目する人が増えている。しかし、過重労働はCCVDだけでなくストレスも引き起こす。日本や韓国では、過重労働が原因で精神障害を発症したり、自殺したりする人が増加傾向にある。台湾でも、仕事のストレスや精神障害が職場の健康に新たな課題をもたらしている。」。
以上の認識から、政府への働きかけを含めて、台湾における取り組みの促進のために、他国の経験に学ぼうという趣旨で企画されたものである。
■2023年10月30日(月)[中国語]
- 林承寛(越南震興医院副院長)「海外派遣人員の心理社会的ハザーズ-ベトナム駐在台湾人」
- 鄭雅文(台湾大学健康政策・管理研究所研究員)「ギグエコノミー労働者の心理社会的ハザーズ」
- 焦興鎧(中央研究院欧美所兼任研究員)「職場いじめとは何か?欧州・アメリカにおける職場いじめに対する法的・経験的対応」
- 胡華泰(新北市政府勞工局主任秘書)「台湾における職場いじめの問題とジレンマ」
- 官晨怡(台湾大学公衛学院健康行為・社区科学研究所副教授)「職場セクシュアルハラスメントと心理社会的ハザーズ」
■2023年10月31日(火)[中国語・韓国語・英語]
- Soyeon Jeong(韓国・職場の甲質119、弁護士)「職場いじめの予防、救済と補償制度-韓国NGOのアドボカシー活動の経験」
- Cheonghee Yu(韓国労働安全衛生研究所(KILSH))「過労、職業性精神疾病の予防、認定と補償制度-韓国NGOのアドボカシー活動の経験」
■2023年11月1日(水)[中国語・日本語・英語]
- 酒井恭輔(日本・関西労働者安全センター)「過労、職業性精神疾病の予防、認定と補償制度-日本NGOのアドボカシー活動の経験」
- 田島陽子(日本・関西労働者安全センター)「職場いじめの予防、救済と補償制度-日本NGOのアドボカシー活動の経験」
■日付未定
- ポール・ジョバン(中央研究院社会学研究所研究員)「職場いじめの予防、救済と補償制度:フランスの経験」