炎天下で働いた電気員労働者2人に皮膚がん 2019年10月1日

30日、光州勤労者健康センターによれば光州地域の電気工労働者、ソ・某さん(59)とパク・某さん(59)が基底細胞がんと診断された。基底細胞がんは皮膚がんの一種で、皮膚の下の細胞を損傷させる紫外線に多くばく露した時にできる。
ソさんは右側の眉の上にコブができたのを見付けた。その部分に傷が付くと血が止まらなかった。今年4月に朝鮮大病院で基底細胞がんと診断されて、切除術を受けた。1979年に電気工になったソさんは、40年間、一日8時間以上、屋外で電信柱に登った。今は頭巾などを使うが、以前は素顔で作業したという。電気工の労働者は25~30kgの装備を腰に付けて、電信柱を登っては降りる。苦しくて頭巾を脱いで作業する労働者も少なくない。
8年間、電信柱の設置と配電設備の設置・維持・管理・補修の仕事をしたパクさんも、頭巾を脱いで、照りつける太陽を正面から受けて働いたと言った。ソさんと同じ症状で、7月に全南大病院を訪れ、基底細胞がんの確定診断を受けて手術した。
二人は「屋外作業で、長時間紫外線にばく露して皮膚がんに罹った」として、1日に勤労福祉公団・光州地域本部に産業災害療養給付を申請する。紫外線へのばく露を理由にした産災申請は今回が初めてだ。
相談を受けたソン・センター長は「紫外線自体が基底細胞がんと関連性が高く」、「屋外作業の上に、空を見ながら仕事をしたので、二人は他の人より紫外線のばく露が多かっただろう」と説明した。
センターは同時期に、炎症性皮膚疾患である「酒さ(Rosacea)=酒やけ」症状を訴えた電気工労働者二人の相談を受けた。酒さは顔の紅潮と毛細血管の拡張、丘疹・むくみ・膿疱などを現す皮膚疾患だ。
ソン・センター長は「屋外労働者からは基底細胞がんだけでなく、紫外線ばく露関連の皮膚疾患が見付かっている」「労働者は、紫外線にばく露した時のがん発病の事実自体を知らないので、屋外作業時には紫外線のばく露による皮膚がん発生の危険について教育し、適正な保護具を着用して働くようにさせなければならない」と話した。
政府レベルでの対策作りも要求した。雇用労働部は、猛暑・寒波・微細粉じんにばく露しながら働く屋外労働者を保護するためのガイドラインを作ったが、季節を通して照りつける紫外線から労働者を保護するという内容は含まれていない。

2019年10月1日 毎日労働ニュース ペ・ヘジョン記者