『土砂崩壊で骨折』した下請け労働者、損害賠償訴訟で勝訴 2021年11月08日 韓国の労災・安全衛生

ソウル法院総合庁舎の全景/ホン・ジュンピョ記者

 汚水管の連結作業中に土砂が崩壊して骨折するなどの傷害を負った労働者に、工事を下請けさせた地方自治体と建設会社が連帯して損害を賠償せよという判決が出た。

  ソウル中央地方法院は、建設労働者のAさんが平澤市と下請け建設業者のB社に提起した損害賠償訴訟で、原告一部勝訴判決を行った。法院はAさんの過失責任を15%とし、残りは平澤市とB社にあると判断した。平澤市とB社は控訴せず、判決は確定した。

  Aさんは2017年7月13日、平澤市から工事を請負ったB社で、汚水管路の連結作業をしている時、掘削面の土砂が崩壊して、骨折と打撲傷、神経損傷などの負傷をした。土砂の流出を防止するための土留めがなかった掘削面から、土砂が崩壊したためだった。

  Aさんは勤労福祉公団で障害等級の判定を受け、休業・療養・障害給付を受けた。Aさんは損害を賠償するように、2019年5月に平澤市とB社に対し、訴訟を提起した。

  裁判所はB社と平澤市が連帯してAさんに3600万ウォン余りと遅延損害金を支給するように判決した。裁判所は「平澤市は工事の発注庁として、建設工事監督者としての監督義務を疎かにしたと判断されるので、Aさんに損害を賠償する責任がある」と判示した。裁判所は平澤市が工事現場を訪問・点検したり、安全管理に関する具体的な指示や監督をしなかったと見た。   Aさんも安全担当者に措置をして欲しいと要求したり、十分な注意をして、土砂流出事故が発生しないように努力を尽くさなかったとし、Aさんの過失責任を15%とした。

2021年11月8日 毎日労働ニュース ホン・ジュンピョ記者

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