『やっと』作業椅子型のロープ足場の安全規定を作る 2021年10月05日 韓国の労災・安全衛生

資料写真/チョン・キフン記者

命綱なしで高層建築物の外壁の清掃をしていて墜落死する産業災害が続いて、雇用労働部が5日から二ヶ月間『ロープ足場墜落危険警報』を発令する。既に今年だけで12人が関連する事故で命を失った。労働部は一歩遅れで作業椅子型ロープ足場に関する安全規定も準備中だ。

ロープ足場は高層作業の時に臨時に設置する通路や階段、踏み台も意味する。主に建物の外壁の塗装や高層建築物のガラス窓の清掃に使用する『作業椅子型ロープ足場』は、簡易椅子として使う板をロープでぶら下げた形だ。

高層作業用なので、固定されて、墜落を防ぐための安全装置が必ずなければならないが、現実はそうではない。

労働部はロープ足場墜落危険警報を発令して、「6月末からは発生していなかったロープ足場作業に関連する死亡事故が、9月に再び2件が発生したので警報を発令する」と説明したが、2018~2020年の3年間でロープ足場から墜落死した労働者は39人に達する。今年も既に12人がアパートの保守工事とマンション内外部の塗装工事中に、ロープ足場の支持台が落ちたり綱が解ける事故で亡くなった。

今年の3月以後、梅雨期の7~8月にロープ足場の墜落事故が発生しなかっただけで、毎月2~4件のロープ足場の墜落死事故が起きている。事故の大部分は基本的な安全規則が守られなかったためだ。

最近3年間のロープ足場での死亡事故の発生原因を見ると、ロープが解けたが41.2%、別途の垂直命綱を設置しなかったが20.6%、ロープが破損したり磨り減っていたが17.6%を占める。

作業椅子用ロープ足場に関連する安全規定は、初めからない。現行産業安全保健基準に関する規則(安全保健規則)は、事業主がゴンドラ型のロープ足場を設置する場合にだけ、安全措置義務を付加している。労働部がやっと関連規定の準備を始めている。労働部は「ロープ足場の種類別に必要な安全措置を区分して、具体的に規定する方案を推進中」とし、「安全保健規則を改正して、今年11月から施行する予定」と明らかにした。改正案はロープで作業台の4つの角を縛って、ひっくり返ったり離れたりしないようにして、作業用のロープが2個以上のかたい固定点から解けないように設置すること、作業用のロープと救命ロープは別途の固定点に縛ること、等としている。

2021年10月5日 毎日労働ニュース キム・ミヨン記者

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