73振りに地方政府も労働監督・・・専門性への懸念からベテラン監督官を派遣/韓国の労災・安全衛生2026年09月10日

12月からの地方政府による労働監督の実施を前に、政府は各市・道にベテランの中央労働監督官を派遣する。捜査経験のない地方公務員の専門性を補完し、地方自治体の不当な介入を防ぐための措置だ。
雇用労働部が第一回全国労働監督協議会を開催し、『地方政府の労働監督体制の構築と実行方案』を発表した。1953年の労働基準法制定以来73年間、労働部が専門に担ってきた労働監督と捜査を地方政府と分担するための案である。
12月8日から、地方自治体は中央政府と事前協議の上で選定する「30人未満の事業所」を監督する。地方労働監督官は、市・道の4~7級公務員のうち、雇用労働部長官が定めた教育を修了した者を、市・道知事が任命する。地方労働監督官は、賃金不払いなどの権利救済に直結する項目や、産業安全保健法の遵守状況を点検し、違反事項が是正されない場合は直接捜査を行うか、過料を課す。但し、労働者の陳情・告訴などの通報事件や、重大災害処罰法、派遣法、労組法などの集団的労使関係法に関する業務は、労働部が引き続き担当する。
捜査経験のない地方公務員が労働監督と捜査を担当することで、専門性と独立性が低下する可能性があるという懸念が出ている。来月2日から検察の捜査指揮権が廃止されることに伴い、地方自治体の労働監督官も検察官の指揮を受けなくなる。地方政府が監督官の人事権と捜査指揮権を持つようになり、自治体長の性向や地域の事業主との関係が監督に影響を与える可能性があるという指摘だ。
これを受け、雇用労働部は「派遣中央監督官―地方労働監督署の支援―検察官の指導・助言」という三段階の捜査支援体制を構築した。ベテランの中央労働監督官を各市・道に派遣し、捜査の全過程を指導させる。地方政府が処理しにくい案件については、所管の地方労働庁に移送できる『移送申請制度』も整備した。もし、地方自治体が不当に介入した場合、雇用労働部長官が是正命令を出し、委任を撤回することができる。
行政安全部は、今年の監督着手に必要な基準人員120人を配分し、各地方政府は人員配置手続きに入った。新任の地方監督官は、10月から8週間、模擬事件を利用した監督・捜査教育を受ける。京畿・済州など、準備を終えた地方政府は、法の施行と同時に監督に着手する予定だ。
2026年9月10日 京郷新聞 キム・ナムヒ記者


