女性の健康と権利のための子宮の話しブックトーク開催/韓国の労災・安全衛生2024年09月20日

12日、民主労総ソウル本部の女性委員会が主催した女性たちの健康と労働権を主題にした「女性の健康と権利のための子宮の話し」ブックトークが行われた。ブックトークは、『女性たちの子宮の話:妊娠出産を除いて』の内容について、著者とデパート・免税店の販売労働者、産婦人科の専門医が集まって、女性の性/再生産の健康の話を解きほぐす席だった。

特にこの日は、デパート、免税店など、サービス業に従事する女性労働者が経験する健康問題と職場内の困難を中心に、女性労働者の性/再生産の健康を保障するための、構造的な変化の必要性が強調された。

今回のブックトークでは、女性労働者が職場で経験する健康問題がどのように看過されているかに対する生々しい話が交わされた。参加者は、子宮筋腫、子宮内膜症、外反母趾といった疾患が、多くの女性に大きな影響を及ぼしていることを話し、女性の健康が労働条件によって悪化する現実を強調した。

ブックトークの話の主な内容は、女性の健康が職場内できちんと保護されていないということだった。多くの女性が子宮筋腫やポリープといった疾患を持っているが、彼女たちの健康は、労働環境と相まってさらに悪化している。デパート免税店販売サービス労組のチェ・サンミ支部長は「一日中立って働く労働環境のために、女性労働者たちは、膀胱炎、下肢静脈瘤、腰の痛みなどの疾患を患っている」として、女性たちが経験する苦痛の深刻性を指摘した。

著者のキム・セオクさんは自分の経験を話し、「女性は子宮や卵巣といった生殖系器官の病気についてきちんと説明することも難しく、病院でさえ、妊娠と出産だけを中心に扱う傾向がある」と指摘した。著者のクォン・スンテクは「メディアで、女性たちの声が削除されたり周辺化されることを目撃した。」「私たちは、これ以上このような現実を見過ごすことができないので、女性労働者の健康に関連する話を本に盛り込み始めた」と話した。

多くの女性労働者が病気休暇を出すことさえおそれており、その結果として、健康状態が一層悪化しやすい。会社内で生理休暇を使うために顔色を伺うようになり、休憩なしに長時間働く状況が繰り返され、女性の体はさらに酷使されていると話した。

ブックトークに参加した著者たちと参加者たちは、個人の努力だけでは問題を解決できず、構造的な変化が切実だということで意見の一致をみた。女性労働者が経験する健康問題を明確に診断し、彼女たちを保護できる法的な装置が用意されなければならないという声が大きかった。特に、妊娠及び出産に関する問題だけでなく、筋骨格系疾患や精神の健康問題に対する対策も用意されるべきだという要求が出た。

労働者が職場で椅子に座れる権利、休息時間を保障される権利、そして妊娠と出産後にも健康を維持できる権利など、様々な健康権の問題が深く扱われた。このためには、法的な制度化と企業レベルの責任が必須だという主張が提起された。

今回のブックトークでは、女性労働者の健康権を保護するための様々な試みがされていることも明らかにした。労働組合はアンケート調査とキャンペーンによって問題をイシュー化しており、デパートと免税店内の女性労働者の健康問題を解決するための実質的な努力を傾けている。

参加者たちは「女性労働者の健康は単に個人の問題ではなく、社会的な問題として扱われなければならない」と口を揃えた。健康問題は労働者の権利であり、これを保護するための政策的な変化が必ず必要だというメッセージが、今回のブックトークで強く伝えられた。

2024年9月20日 民主労総ソウル本部 ユ・ヘジ記者

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