老朽設備の安全管理特別法制定が必要 2022年3月31日 韓国の労災・安全衛生

化繊食品労組

老朽化した産業団地で重大災害が相次いで発生し、老朽化した設備の管理責任を、事業主と政府、地方自治体に委ねる特別法制定の要求が高まっている。

化繊食品労組とプラント建設労組、化学物質監視団体「健康と生命を守る人々」、正義党が30日、「産業団地の老朽設備安全管理特別法制定推進団」を立ち上げ、特別法の制定に向けた共同行動を進める計画だ。

今年12年は、亀尾でフッ酸漏出事故が発生してからちょうど10年になるが、化学物質事故は続いている。2月に麗川のNCC麗水工場の爆発事故で、4人の労働者が死亡して4人が負傷した。今月29日には、安山市の始華工業団地内の産業廃棄物処理会社「デイル開発」で爆発事故が発生し、下請労働者二人が死亡した。

老朽化した設備を適時に整備できずに事故が発生することを防ぐためには、特別法の制定が必要だというのが推進団の主張だ。プラント建設労組忠南支部のイ・ジユン支部長は「韓国は2012年9月の亀尾ヒューブ・グローバルのフッ酸漏出事故後、事業場の化学物質の安全管理と事故時の非常対応体系を構築するための化学物質管理法が制定され、地方自治体の義務と役割が規定されたが、依然として化学事故の根本原因と言える老朽設備への対策は不十分だ」と特別法の制定を求めた。

正義党のカン・ウンミ議員が準備中の特別法には、△事業主に「老朽設備の安全と維持管理基本計画書」、毎年の安全点検結果による「改善計画書」の作成の義務付け、△政府関係省庁に「基本計画書と改善計画書」の適合性の検討を義務付け、△地方自治体に、計画書の地域住民への公開と事業主の履行有無の確認を義務を付け、などの内容が盛り込まれる見通しで、法案は6月頃発議される予定だ。

法案の発議に先立ち、推進団は老朽設備の放置による事故の危険性を知らせるため、4・5月に地域事例現場証言大会を行う計画だ。6月から7月には「放置すると危険だ!」全国キャンペーンと、1万人国会上京闘争と討論会、特別法制定のための5万人国民同意請願運動を行う。

2022年3月31日 毎日労働ニュース カン・イェスル記者

http://www.labortoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=208125